イソップ童話の「三人のレンガ職人」というお話をご存知でしょうか。 「なぜ勉強をしなければならないの?」という疑問をもつこども達は、まさにこのレンガ積みをしている一人目の男の心境なのでしょう。何のために勉強をやるのかわからない、何の役にたつのかわからない、という状態です。 こういったこどもの疑問にどう答えてあげればよいのでしょうか。 今回はそのあたりに焦点をあてていきたいと思います。 学習意欲の低下 こどもは小さい頃は勉強すること自体が楽しいものですが、年齢が上がるにつれてだんだんと勉強に対する意欲は薄れていってしまいます。 小学校の高学年や中学生になると、勉強以外の友達との遊びや、部活、ゲームなどといったことに興味の対象が移っていき、だんだんと難しくなる勉強に対しては興味が無くなっていきます。 さら … [もっと読む...] about 勉強する理由
動機付け
批判的思考(クリティカル・シンキング)のススメ
日本の学生は、自分自身の考えを論理的、客観的な方法で組み立てていくことことが苦手だと言われています。 そのようなことになってしまう原因の一つとして、小学校や中学校の教育が、知識習得型の受け身の教育が主流となってしまっており、こどもが自ら問題を発見し、その解を導き出すための様々な方法を自分で考えるといった思考訓練がしっかりと出来ていないことがあげられます。 これからの社会で必要とされるスキルの研究は、米国で始まり、現在では、欧米、そしてアジア各国へと広がっています。 このような世界的な流れを受け、文部科学省も2013年に「21世紀型能力」を提案しました。 これまでの知識習得型の受け身の教育から、“自ら考え、判断し、行動できる人材”を育成するように、日本でも大きく教育が転換されようとしています。 その中では、考える力、コミュニケーション能力に重点 … [もっと読む...] about 批判的思考(クリティカル・シンキング)のススメ
効果的な学習動機づけ
学習意欲は、学校の成績だけでなく、学校での集団生活など、様々な面で影響を及ぼします。 「やる気がでない」、「勉強したくない」といった学習意欲の問題は、古くから動機付けの観点で研究されてきました。 一般的には、興味や楽しさなどから自発的に取り組む動機づけが「内発的動機づけ」といわれており、 他からの報酬などを必要としないものとされています。 一方、他者からの報酬、懲罰といった自分以外からの指示による動機づけが「外発的動機づけ」とされています。 様々な調査、研究によると、これらの動機づけはこどもの学年により変化することがわかっています。 今回はそのあたりに焦点をあてていきたいと思います。 「動機づけ」の段階 … [もっと読む...] about 効果的な学習動機づけ
「主体的な学び」のために出来ること
これからの社会は変化が激しく、求められる能力もそれに伴い速いスピード変化しています。そのような社会を生き抜いていくためには、単なる知識や手法の習得だけではなく、学ぶ意欲や主体性を育み、激しい変化に追従できる力を養うことが求められます。 こどもは幼い頃は何にでも興味を示し、もっと知ろうという意欲を見せてくれますが、小学校に入り学年が上がるにつれて、その意欲が低下していってしまいます。 文科省の学習指導要領は時代に即して定期的に見直されており、30年ほど前の改定から「社会の変化に対応する力」を強化することが取り上げられ、その後も「生きる力」の育成として「総合的な学習の時間」等が新設されてきました。 また、最近では、「アクティブ・ラーニング」というキーワードのもとに、学習過程の「質的改善」を狙った取り組みを行うよう改定されています。 … [もっと読む...] about 「主体的な学び」のために出来ること
こどもに自信をつけさせるためにあなたが出来ること
皆さんのお子さんは、自分から進んで学習をするタイプでしょうか。 自分で学習目標を決めて、学習計画をたて、その学習計画通りに実行し、問題があれば改善し、目標達成に向けて再調整しながら邁進する、このように学習を進めることが出来るこどもも中にはいます。 小学校の低学年ではさすがに上記のようなことを自分から行うことは難しいでしょうが、高学年や中学生では出来ることが望ましいです。 このように、自分が学習する一連の内容に主体的に関わって自ら調整する能力、すなわち「自ら学ぶ力」は養うことが出来るものでしょうか。 こども自身が持つ資質によるものでしょうか、それとも親から譲り受ける遺伝的な要素が関係しているのでしょうか。 今回はそのあたりに焦点をあてていきたいと思います。 主体的な学習意欲 自分から学習しようとしないこと … [もっと読む...] about こどもに自信をつけさせるためにあなたが出来ること