「中学受験は親の受験」と言われるほど、中学受験は親のサポートが多岐にわたり重要です。自分から進んで勉強にはげむお子さんをお持ちの家庭であればそれほど苦労はないのでしょうが、そうではない場合がほとんどなのではないでしょうか。
中学受験に際し、具体的に親がサポートしなければならない内容にはどのようなものがあるのでしょうか。一般的には中学受験の準備を始めるのは小学校4年生からと言われています。その年頃のこどもに受験をする意義をどの様に伝えればよいのかや、学習を進める環境、また学習の進度の管理、どのように励ますべきかなど、支えていく上で考えておかなければならないことは多くあります。
まだ自ら主体的に学習する習慣がついていない年頃のこどもに対し、どのような姿勢で対応してあげればよいのでしょうか。今回はそのあたりに焦点をあてていきたいと思います。
目次
中学受験のメリットデメリット
そもそも、中学受験をする意義はなんでしょうか。小学生に受験勉強という負担を経験をさせるほどのメリットはどこにあるのでしょうか。
ひとつは、その学習環境に良さがあるといえるでしょう。中学3年間、高校3年間のカリキュラムが大学受験をターゲットとし柔軟に構成されているところにあるといえます。中高一貫の進学校の中には、中学2年までに中学の全学習範囲を終了させ、高校1年までに科目によっては高校の全学習範囲を終了させる、という学校もあるそうです。
一般的にはそこまで進度は速くは無いでしょうが、少なくとも高校2年までには高校の学習範囲を終了させ、残りの1年を大学受験に集中させる、ということが多いそうです。
その他、上記メリットと似たような内容ですが、高校受験をする必要が無いため、その分の時間を学習進度を進めることに使える、といったところでしょうか。
逆にデメリットが無いわけではありません。当然それなりに教育費がかかりますし、こどもに合わない学校に入ってしまった場合は、6年間苦しい環境が続いてしまう、ということになりかねません。
このようにデメリットもありますが、それを上回るメリットがあると考えるご家庭では受験に関する情報を集めておられることと思います。
お子さん自身が受験を希望された場合はよいのですが、多くは親が上記のようなメリットを考えて受験させることを決めることが多いと思います。お子さんが納得されて意欲的に受験に取り組む場合はおそらく問題ありませんが、そうでない場合は「なぜ受験するの?」といった問いに答える必要があり、なかなか思うように学習に取り組まないこどもと一緒に親の側も学習内容や計画を管理していく必要があります。
サポートすべきこと
では具体的にはどのようにサポートしてあげればよいのでしょうか。
まずは、こどもが学習に集中できる環境を整えることに重点をおいて考えるべきでしょう。
・勉強する場所の周辺にこどもの気が散るようなものを置かない。
基本的なことですが、マンガやゲーム等は勉強中は目に入らないようにしてあげましょう。
・こどもの勉強部屋ではなく、常に目の届くリビングダイニングルームで勉強させる。
こどもの様子を常に見守ってあげ、適切なサポートを行うためには必要です。
・学習進度を細かくチェックしてあげる。
塾に通わせている場合には塾任せとなってしまいがちな内容ですが、こどもがどの部分でつまずき、何が理解できていないのかを親が把握するのは重要です。中学受験の学習では、こどもは次から次へと新しい内容を習得する必要がありますので、間違えた問題の復習計画などはこどもにその余裕がない場合は親が手伝ってあげてもよいでしょう。
ただ、注意しなければならない点があります。
それは、上記の内容はあくまでも「サポート」でなければならない点です。強制的に、こどもに考える余地を与えずに親が全てをコントロールするようなことは最も避けるべきです。
中学受験に限った話ではありませんが、こどもを教育する最終的なゴールは、「こどもが自ら考えて行動し、自立して生きていける力を養えるようにすること」です。
そのためには、やらなければならないことの説明を丁寧に行い、こどもがその必要性を理解し自分で行動できるようにさせることが最も重要です。こどもの疑問や悩みに対しては、「そんなことを考える必要はない、いいからこれをやりなさい!」と頭ごなしに否定するのではなく、親も一緒に考えてこども自身が納得するこたえを自ら引き出せるようにしてあげてください。
親がこたえを「教える」のではなく、こどもが自ら考えつくように「導く」ことが大事です。
今回のまとめ
いかがでしょうか。今回は、中学受験においてどのような内容をサポートすべきかという点と、その際に注意しなければならない親の姿勢について書きました。要点を以下にまとめます。
- 中学受験の意義を親が理解する必要がある。メリットもあればデメリットもある。
- こどもが学習に集中できる環境を整えてあげる必要がある。
- 常にこどもの様子には注意を払い、適切な言葉をかけてあげられるようにする。
- 時間的にこどもがするには難しい計画等は親が手伝ってあげる。
- こどもが行き詰った場合や、悩みがある場合は、こども自身が自らどのようにすれば克服できるかについて一緒に考えてこたえにたどり着くように導いてあげる。
ご参考になさってください。
参考文献
子どもが聴いてくれる話し方と子どもが話してくれる聴き方 大全:https://www.amazon.co.jp/
中学受験情報局:https://www.e-juken.jp/oya/chugakujuken-oyashidai.html
コメントを残す